東京大学 間伐自動化開発チーム

 2月のある日、弊社ホームページからの問合せメールメッセージがあった。東京大学工学部で林業(特に搬出間伐)のロボット介入について現在研究を行っており、現場の状況、抱えている課題点、間伐材の利活用等について話を聞きたいという内容だった。 P2220047.jpg ▲ 2月22日、本社事務所研修室で、東京大学・間伐自動化開発チームのKHさん外2名、アドバイザーとして雄勝地域振興局森づくり推進課長外1名、弊社から社長外2名の計8名で顔合わせヒヤリングを行った。弊社の事業概要等説明、チームの研究テーマの内容等についての提示があり、その後それぞれが持つ情報の交換が行われた P2220056.jpg ▲ 社有林で行われている間伐現場では、最初に面積・樹齢・間伐方法・搬出材の種類・高性能林業機械の稼動等について担当者より説明があった P2220060.jpg ▲ チラチラと雪が舞い散る間伐施行現場に入り、チェンソーによる伐採作業、ハーベスタによる伐採・枝払い・玉切り作業の迫力ある実際を見てもらった P2220069.jpg ▲ 最後に弊社の雄物川バイオマスチップ工場において、間伐材(端材等)の有効活用についての研修が行われた。一通りの視察を終えて当該事務所内で多様な林業の機械化等について意見交換が行われた。 

  🍀思うこと  
 今回訪問してくれた東京大学・間伐自動化開発チームの研究テーマは「林業の自動化目指して~地方創生のために~」である。そのコンセプトはロボットによる自動化であり、焦点は伐採ロボット、運搬ドローン、集材トラックである。加えて、当方からチームにお願いしたことは働きやすい林業の環境づくりに寄与できるような機械化(特に再造林における地拵え植栽、下刈作業)である。今まで取り組んできた延長線上のものとは距離感のある内容にも思えるが、最初から無理だ、できないという否定からは何も見出すことはできない。肯定するということは大きな課題に直面することであるが、未来に向かって着実に前進する私達は先ず後者を選択することが大事なことのように思える。目標達成のため課題を共有し、情報提供等可能な限りの協力をしていきたい。意欲・能力のある若者達(東京大学・間伐自動化開発チーム)の前向きな姿勢と創造力の豊かさに期待感が膨らむ・・・。
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再建復興を願いローリング丸棒(杭)の出荷

 能登半島地震による住宅被害は石川県で7万棟余、多くの被災者が避難所生活が余儀なくされており、仮設住宅の建設が急がれている。そのような状況下、弊社の小径木工場からローリング丸棒(杭)の出荷が実現している
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▲ ф16cm以下のスギ小径木を90mmローリング丸棒に加工する P2140032.jpg
 
▲ 90mmローリング丸棒は長さ91cmに切断される P2140031.jpg ▲ 長さ91cmに切断されたローリング丸棒は三面パイラー-によって先付けされる P2200069.jpg 
▲ 大型トラックに積み込まれ、しっかり固定して被災地に向けて出発である  

 🍀思うこと 
 元日の午後4時頃、石川県能登半島で最大震度7の揺れを観測する地震が発生し、建物の倒壊や津波の被害、それに地盤の隆起も確認されており、亡くなられた方、安否不明者合わせて250名余と未曾有の災害である。まだ記憶に新しい2011年の東日本大震災から13年後、日本列島を襲った大きな地震災害である。住宅倒壊被害の大きさが報道される中で、住家に被害を受けた被災者の仮設住宅等を建設し、居住の安定を図ることは復興活動の基盤となるものである。仮設住宅資材としてのローリング丸棒(杭)の生産出荷は正に気の引き締まる思いである。暖冬とはいえ東北・北陸地方は寒さが厳しい季節であり、被災された皆さんの生活、被災地の1日も早い再建復興を願い、今日も弊社院内工場は遅くまで生産稼動する・・・

令和5年度「横手J-クレジット」購入

 今年度も 「横手J-クレジット」を10t購入した。平成28年度から8年連続となる。企業活動によって排出される二酸化炭素等の一部をオフセットしていくとともに、地域の山を守り育てていく活動に役立ててほしいとの思いから継続的に取り組んでいる。
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▲ 「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書の授与式が2月6日、橫手市役所において行われた。横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会の高橋大(横手市長)会長より兼子雅博社長に授与された。 IMG_3470.jpg 
▲ 証明書授与式の後、弊社兼子雅博社長と当該推進協議会の高橋大(横手市長)会長、備前雄一(横手市森林組合代表理事組合長)副会長で、地域の林業情勢、再生可能エネルギーの動向等に関する情報・意見交換が行われた。 IMG_3475.jpg 
▲この楯が「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書である。

  🍀思うこと

  弊社は林業・木材産業の総合会社であり、素材生産事業における高性能林業機械や大型トラックの燃料(軽油等)及び製材所、チップ工場の電力等の消費によって大量の二酸化炭素等温室効果ガスを排出している。                                            しかしながら、社業として再造林事業実績を確保していること、間伐等地域の森林整備事業を担当して森林機能の強化を図っていること、そして社有林(1,500ha余)の適正な管理を継続していること、加えて当該J-クレジット購入を継続することによって、企業としての目標であるカーボン・オフセット達成を目指している。横手市と横手市森林組合が「横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会」を組織し、「横手J-クレジット」を活用した「横手の森林を守る活動」に取組んでいる。CO2をたくさん吸収してくれる森林を育てるため、植樹や間伐に力を入れ、地域の景観向上も含めた森林環境の保全に取り組んでいることに改めて敬意を表したいと思う。弊社としても地域の林業会社としてその思いを共有し、できるだけの協力をさせていただきたいと思う、住みよい環境と貴重な森林資源を次代に繋いでいくための活動を継続である。ささやかながら脱炭素社会実現に向けた企業挑戦なのである。

間伐について考える・・・その2

2月初め、ちらちらと雪が舞う日、社有林の間伐作業現場に行ってみた・・・ P2020034.jpg ▲ かつて定性間伐は樹木の形状や品質を考慮して、予め伐る木を決めてテープなどでマーキングする選木作業が先行していたが、最近は伐倒者が自ら選木し伐倒していくという形態が主流である。先ずは雪害等被害木、劣勢木等を間引きする。静かな林間にチェンソーのエンジン音が鳴り響く・・・ P2020040.jpg ▲ その後、森林全体を視野に隣接木との関係を考慮しながら、現場で樹木の間隔、樹冠、幹曲がり等一本一本確認しながら伐倒し、密度管理の仕上げをするという工程である。 P2020044_20240202135003fb5.jpg ▲ 当該担当チーム班長のKTさん、現場の安全・工程・品質管理を集約しながらも、先行伐採を担当するチェンソーマンでもある。いろいろ話を聞きたくて、突然訪問したにもかかわらず笑顔で迎えてくれた。外気は氷点下であったが、あったかさを感じた瞬間である・・・ 
  🍀思うこと 
 当地域民有林で間伐方法として主流となっている定性間伐は、樹木の形状や品質を考慮して、あらかじめ伐る木を決めて行う間伐方法である。成長のよくない木、ひょろひょろとした木、曲がった木などから順に伐って行き、樹間密度を考慮しながら優良木を残す。そのため、定性間伐では、間伐木の選定が極めて大切である。  前述の山林部所属のKTさん、45年余に及ぶ山仕事で培った伐採技術、森林づくりのセンス、力量は半端ない!一緒に現場代理人業務を共有したこともあったし、折に触れて仕事ぶりを見せてもらってきたが、豊富な経験に裏付けされた知識と技術、そして真摯に向き合う誠実さが同居するプロの林業マンである。 彼が手がけた間伐林の5年後、10年後の成長した姿が楽しみである。

間伐について考える・・・その1

今冬も社有林数ヶ所においてスギ人工林の間伐施業が行われている
P1110033.jpg ▲ チェンソーマンが森林全体を視野に隣接木との関係を考慮しながら、現場で一本一本確認しながら伐倒していく。K.Kさんは39歳、経験年数10年余、先輩達に指導助言を受けながら、真摯に向き合い、誠実に挑戦している姿が印象的である P1110049.jpg ▲ 森林作業道沿いに集材された伐倒木はハーベスタによって枝払い、玉切りされる P1110029.jpg ▲ ハーベスタによって造材された丸太は、フォワーダによって集積土場に運材され、用途別に仕分けされる P1110058.jpg
▲ 当地域の民有林における伝承されてきた間伐方法は定性間伐であり、主に劣勢木や雪害木等を選んで伐る下層間伐である。自然の恩恵を享受しながら、所有者自ら山に入り、蔓切りをし、枝打ちをし、成長の悪いものを間引き、樹冠間隔を調整しながら良質な木材生産を目指してきたという歴史の延長線上にある手法である 

 🍀 思うこと 

  間伐は、森林の成長に応じて樹木の一部を伐採し、過密となった林内密度を調整する作業であり、人工林を育成していく上で極めて重要な施業である。 間伐を行うと、光が地表に届くようになり、下層植生の発達が促進され森林の持つ多面的機能が増進する。光が林内に差し込むため、幹や根が太く発達する。また、下層植生が繁茂することで風害や山地災害に強くなる、森林の水源涵養機能や土壌保全機能が高くなる。そしてお互いの成長を助長し、形質も良質化するため木材の価値も高まる・・・  これほど重要な施業であるはずなのに、現実にはそれを否定するような事例が多い。 あまりにも過大な森林作業道の道路幅用地の設定、作業道沿線だけの伐採、成長力旺盛な沢筋だけの伐採、以外の場所は間伐を実施した気配も感じられない・・・という目標には程遠い林分に出会うことがある。

 間伐を通じて「山づくり🌲」について考えさせられるこの頃である。

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